ニチイ

高校生による「介護ビジネス企画」の取材対応

地域社会への取り組み伊勢崎市立四ツ葉学園中等教育学校より介護に関する取材を受けました

取材について

左から:取締役介護事業本部長 黒木悦子、
伊勢崎市立四ツ葉学園中等教育学校生徒4名、
介護事業監査室課長 大田敬子

伊勢崎市立四ツ葉学園中等教育学校では、5年~6年生(高校2年~3年生相当)にかけて、「総合的な学習の時間」における社会学習の一環として、ソーシャルビジネスを学習グループ毎に企画し発表するという取り組みを行っています。

今回、その中で「高齢者の介護による介護者の心身負担の解決」をテーマとしたビジネスの企画をしている4名の生徒より、介護をビジネスとして行う上で必要なこと・介護スタッフへのサポートなど当社が介護サービスの提供において実際に取り組んでいることについて2016年12月7日に取材を受けました。

当日の様子

介護ビジネスを企画する上で疑問に思っていることや解決したい問題について、学生が一人ずつ質問を行い、当社介護事業担当者がその内容について回答していくQ&A方式で取材が行われました。 取材当日、学生から寄せられた質問と当社の回答を抜粋してご紹介します!

訪問介護サービスは、知らない人が自分の家に来てサービスを行う為、不安に思われる方もいると思いますが、利用される人や家族の「安心」や「信頼」をどのように得るのでしょうか?

サービスを提供する前に必ず担当スタッフがご自宅に伺い、会社の説明、サービス内容の説明、サービス提供時の取り決めなどを行います。

例えば、掃除の依頼であれば、実施する場所、使用する物品、所要時間、実施手順など細かなことまで相談を行い、お客様と取り決めを行います。

このように、きめ細やかな取り決めを事前に行うことによって、お客様も安心してサービスをご利用いただけます。また、信頼を得るために、サービスを提供する介護スタッフには高い介護技術、専門知識を持ってもらうのはもちろんのこと、接遇マナーの指導を行っています。

丁寧な言葉遣いなどの接遇の徹底は、当たり前のことですが、継続してきちんと行えることが信頼につながると思います。

家族介護は「重労働」「ストレスを溜めやすい」というイメージがありますが実際はどうでしょうか。

要介護者の移動を手伝ったり、ベッドから起こしたりといった身体介護は、肉体的な疲労がストレスの要因の1つとなります。

しかし、介護のストレスは「目に見える」ストレスだけではありません。自分の家族を介護施設に入居させることや、介護サービスを利用して他の人に介護してもらうということを後ろめたく感じてしまい、ストレスになるケースも少なからずあるのです。

「目に見えないストレス」は原因を探り解消するためのアプローチが欠かせません。自分で介護をしたい、というご家族には、介護のプロに相談することや、身体的な負担を軽減するための介護技術、介護の知識等の習得を薦めたりしています。

例えば意思疎通が難しい方には、「文字盤」の使用により、要介護者の思いを汲みとることができるようになり、介護する側・される側双方のストレスが軽減されたというケースもありました。

介護スタッフの方のサポートやメンタルヘルス対策はどのようなことをしていますか?

ニチイでは、月1回スタッフが集まってミーティングを行う場を設けています。普段、1対1でサービスを行うスタッフが、同じ仕事をする仲間と集まって事例や悩みを共有したり、相談できることはとても大事なことです。

また、サービスリーダーを置くということも大事であると考えています。介護はチームで動いていますから、それぞれのスタッフの気持ちを理解して、お客様との関わりを円滑にするなど、全体を見て調整ができる人が必要となります。

また、スタッフには安心して働いてもらうため、当社では相談窓口や心身の不調を相談できるスタッフ専用のホットラインも用意しています。

取材を終えて -学生の声-

Aさん

私は介護を家族が行うこと自体がとてもたいへんなことで、ストレスになるのではないか、と考えていましたが、今回の取材で「他人に家族の介護をお願いすることで後ろめたさを感じ、精神的なストレスを感じる人もいる」ということを初めて知りました。そのような人もいるということがわかって良かったと思います。

Fさん

私は普段から介護の問題などをニュースで見て、「介護ビジネス」に興味を持ちました。

今回の取材を通して、介護サービスでは、お客様やその家族との「信頼関係」を作ることが大切であるとよくわかりました。 実際に介護現場で働いていた経験のある方のお話を聞くことができ、すごく勉強になりました。

Fさん

私は今まで、介護に対して「大変」「ストレスが多い」というイメージをもっていましたが、今回の取材を通して介護する人、される人がお互いを理解しあうための取り組みによって、ストレスの軽減になるのではないかと思いました。

取材を通して知らなかったことや疑問を解決でき、また、学生の私達では考えたこともないビジネスの視点で話をしていただき、たいへん参考になりました。

Iさん

介護ビジネスを考えたとき、「家族の代わりに介護する」という認識だったのですが、、取り決めをしたり契約をしたりすることが、ビジネスとして必要だということがわかりました。今回の取材で沢山質問をすることができました。

わたしたちのような学生にも丁寧に優しく対応してくださりありがとうございました。

当日担当講師より

介護事業監査室課長 大田敬子

今回の取材を受け、若い世代が、日常目にするニュースや新聞記事等を通じて「介護」に関心を持ち、ビジネスの観点から「介護」を学習テーマとして選んだことを知り、大変うれしく思いました。今回の取材は、少子高齢化が進むなか、若い世代に「介護」に対する正しい知識を普及するいい機会であり、全国で介護サービスを提供している当社にとって、有益な活動であると考えています。

ニチイは「介護」になじみの薄い子ども達や、介護に興味をもっている学生など、超高齢社会の日本を担う若い世代に、介護を知り理解を深めてもらうための啓蒙活動を行っています。これからもこのような活動を積極的に行ってまいります。

「介護の日」についてはこちら